みなさん、こんにちは。
東京アラフォンヌのロミコです。
今回は、岩手県盛岡へと赴き、宮沢賢治が作った「イーハトーブ」の世界を潜入捜査してきました。
Contents
イーハトーブとは
賢治が作った造語で、岩手県に存在する(?)架空の理想郷の地名です。
イーハトーブは、イワテが変形し、イーハトーブになったそうです(諸説あり)。
彼は37歳で夭折しましたが、彼の落としたファンタジーの種は、長い年月を経ても、色あせることなく、素朴さとファンタジーを掛け合わせた、他とは違う独特のカルチャーを形成し、洗練されたものとしてこの地に受け継がれているように感じます。
さて、すでにイーハトーブのカフェ巡り3軒とイーハトーブの町歩き 中津川・城址跡あたりでご紹介していますが、今回は「盛岡といえば」なローカルフードの中でもツーリストロミコが厳選した4選におまけもつけてご紹介したいと思います。
居酒屋:沢内甚句(さわうちじんく)
みちのく岩手の郷土料理がいただけるほっこりする居酒屋さん
「沢内甚句」とは岩手県和賀郡旧沢内村に、古くからこの地区に伝わる民謡のことです。この名を店名にした郷土料理がいただける盛岡の居酒屋さんを訪れました。ここでは盛岡ジャージャー麺もいただけるので、時間がない出張の方やツーリストにはうれしいお店です。
店頭の大きな看板には、商標登録されている「ももどり」が大きく宣伝されています

中へ入ると、古民家風の店内には、小上がりとテーブル席があり、二階席もあります。田舎風な民芸調の小物などがディスプレイされ、リラックスして過ごせる良い雰囲気です。ロミコが求めていた「みちのくの居酒屋さん」がそこにはありました。
みずの酢味噌和え

「みず」は、山菜の一種で見た目は「ふき」に似ています。いただいてみると、名前の通り、たいへん瑞々しく、山菜特有のアクのようなものを全く感じず、さらりとしていて清涼感がありました。
お酒は、岩手の銘酒「AKABU」純米をいただきました。リンゴのようなフルーティーさと、さっぱりとした飲み口が心地よく、ロミコ好みのお味に、テンションが上がります。
クールなラベルが粋なAKABU

赤武酒造は、東日本大震災で壊滅的な被害を受けたそうですが、現在は盛岡市内に移転し、六代目の若き感性で造られた「AKABU」シリーズは人気の銘柄です。
名物「ももどり」

大ぶりな骨付き肉で、皮目はパリパリにで、中はしっとりジューシー。オリジナルのタレは濃い味つけで少しスパイシー、お酒によく合います。
〆には盛岡ジャージャー麺を頂きました。粒子化したお肉の入った肉みそは、ロミコの知る肉みそとは異なります。八丁味噌のような濃ゆいお味噌がもっちり麺によく絡み、付け合わせの紅ショウガのスライスがアクセントになっています。
URL: http://www.sawauchijinku.com/sawauchijinku.html
日本料理:開運橋通り 菊花
岩手の力強い食材を使った料理はどれも絶品
お店は夜でも人通りが絶えないにぎやかな開運橋通り沿いにあります。大将は仙台の有名な割烹で修業され、腕を磨かれたそうです。東京からインターネットで検索し、事前に予約をしました。お店を予約した理由は、地のこだわり食材が比較的リーズナブルに頂けることと、電話の応対がとても丁寧だったことでしょうか。
エントランス

中に入ると立派なオープンカウンターがあり、大将がキビキビと仕事をされています。メニューはコースとアラカルトがあります。ロミコは、3000円のコースを予約していましたが、この日は地元の早松茸が入手できたそうで、籠一杯に盛られた姿に、心を奪われてつい注文してしまいました。
旅先で気も大きくなっていたのかしら。
立派な早松茸

籠の中から選りすぐりの2本を選び、炭火で焼いていただきました。香りが高く、歯ごたえがしっかりあり、力強い味わいがありました。
松茸と鱧の土瓶蒸し

松茸のお出しに焼いた鱧のコクが加わり、いただいた後の余韻を楽しみました。この季節にしか頂けない、豊かな自然の贈り物に、お酒が進みます。
お酒は、日本名水百選に選ばれた龍泉洞地底湖の水を使った龍泉八重桜をいただきました。香りは、さほど強くないですが、口当たり良く、ゴクゴクと頂けるのど越しの良いお酒です。
龍泉八重桜

お店の方の話では、泉金酒造では、洞窟内の天然セラーでお酒を貯蔵するそうです。鍾乳石が溶け出した地底湖のお水を使っているので、ミネラルたっぷりでからだにも優しいからか、ついつい飲み進めてしまいました。
最後に頂いた土鍋ごはんは、二種類のお米から選べます。ごはんのお供の種類が豊富で、思わず目移りしてしいます。
お料理は、地のこだわりの素材を活かした手の込んだ仕事がなされたものばかりで、とても素晴らしかったです。お刺身のワサビも県内の異なった地域のものを二種類用意し、楽しませてくれました。
また、追加で注文した厚揚げがびっくりするほど美味しく、聞けば地元で有名なお店から取り寄せいているとのこと。食材へのこだわりと、ハートフルな接客にお腹も心もすっかり満たされました。
URL: https://hitosara.com/0006052601/
盛岡冷麺:盛桜閣(せいろうかく)
盛岡で食べたい!ツルシコもっちりな食感がたまらない盛岡冷麺
盛岡といえば「冷麺」を連想する方が多いのではないでしょうか。かくいうロミコもその一人で、銀座「ぴょんぴょん舎」の盛岡冷麺の大ファンです。何を隠そう、ぴょんぴょん舎の冷麺を食べてから、盛岡に大いなる興味を抱きはじめ、盛岡まで来ちゃいました。
ということで、食べ比べの夢が実現し、駅前の盛桜閣さんへ伺いました。
場所は駅前ビルの2Fです

11時30分に予約をしていきましたが、中へ入るとすでに店内はほぼ満席状態です。どのテーブルからもお肉の焼く良い音が聞こえます。店内はテーブル席とお座敷席があり、思ったより広いです。
牛タン、レバー、ハラミなどのお肉の他に、キムチ盛と〆に冷麺を注文しました。
立派な牛タンに舌鼓

口のなかでとろけるレバー。説明できないおいしさです。
美しいレバー

お肉は新鮮で、大きめにカットされていて、お肉のおいしさを堪能できました。キムチ盛は、盛り付けが美しく丁寧に盛られ、上品な味がしました。
冷麺は辛さを聞かれたので、中辛をいただきました。キムチの酸味に真っ赤な澄んだ牛骨スープのコクのバランスが絶妙で、麺は腰が強く弾力がありました。具材のひとつずつが、丁寧な仕事がされており、品格を感じる冷麺でした。
待ちに待った冷麺

食事を終え、お店を出るときには、2階から1階の階段にかけて長蛇の列ができてました。時間の限られている旅行者は予約したほうがよさそうです。
URL: https://tabelog.com/iwate/A0301/A030101/3000020/
盛岡じゃじゃ麺:Hot JaJa(ほっとじゃじゃ)
東京では、なかなかいただけない盛岡ジャージャー麺&チータンスープ
実はすでに前の夜に「沢内甚句」の〆として、盛岡ジャージャー麺を頂いていましたが、今回は「ぴょんぴょん舎」が経営するHot JaJaへ行ってきました。
場所は、駅前のぴょんぴょん舎のお隣にあります。店内装飾もイーハトーブの世界観がある素朴×ファンタジー的な雰囲気でしょうか。
グリーン×レッド(ペッパーカラー!?)のが目印

岩手の地ビール「ベアレン」クラッシックを注文しました。時間が許せば醸造所へ見学に行きたかったですね。コクとさわやかな苦みに、きめ細やかな泡があり、どんな食事にも合いそうです。
岩手のビールといえば、他に「銀河高原ビール」も有名ですね

麺が茹で上がるまでに10分程度時間がかかるそうです。はじめに、肉みそとおろし生姜を麺とよく混ぜて、慣れたところで、ラー油、酢などの調味料を加えて自分好みの味を模索しながらいただきます。
ジャージャー麺

肉みそはやはり、昨日頂いたものと同様、お肉が粒子化していて「ほぼ味噌」です。麺は、ぴょんぴょん舎の冷麺を彷彿させるもっちり感があります。麺を食べ終えたところで、皿の上に卵を割り入れ、店員さんに声を掛けると、麺のゆで汁を注いでくれます。「チータンメン」の完成です。これって、お蕎麦を食べた後の蕎麦湯のようなものでしょうか。面白い食文化ですよね。
チータンメン

URL: https://tabelog.com/iwate/A0301/A030101/3000866/
おまけ: The Bar 佐藤
場所は、盛岡の大通商店街のauショップの2Fにあります。地方へ行くと、必ずその町のオーセンティックな渋いバーに行きたくなります。
雰囲気のあるエントランス

店内は、立派な長いカウンターと、奥にテーブル席があります。地元の方々で、ほぼ満席状態です。愛されているバーは、数々の物語を演出してきたのでしょうね。
季節のカクテル

マスターのカクテル作る姿を見ながら、盛岡ナイトを堪能しました。
URL: https://tabelog.com/iwate/A0301/A030101/3001224/
まとめ
イーハトーブは、ダイバーシティで、おいしいもの、良いものをなんでも取り入れる寛容な文化圏なんでしょうか。今回、盛岡三大麺のうちの二つ、冷麺とジャージャー麺を頂きました。東北の地方都市なのに、朝鮮系の冷麺や中国系のジャージャー麺が名物というのが、なんだかとてもユニークに感じます。
麺類の他にも、三陸沖からは海の幸が、奥羽山系のいただきからは山の恵みがあり、広大な土地には豊かな素材を活かした数多くの郷土料理がたくさんあります。
銀河鉄道に乗って、またおいしいものを探しに旅に出たいです。
by ロミコ
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